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前澤友作の名言

前澤友作の名言

前澤友作

前澤 友作(まえざわ ゆうさく、1975年11月22日 - )は、日本の実業家。ファッション通販サイトZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイの創業者であり、代表取締役社長。また、現代アートの普及活動及びアーティストの活動支援を目的とした公益財団法人 現代芸術振興財団の会長。血液型O型。
ハードコア・パンクバンドSwitch Styleのドラマーでもあり、バンド解散までミュージシャンと経営者の二つの顔を持っていた。
フォーブス誌によると2017年3月時点で、総資産は3330億円で、世界長者番付630位、日本長者番付14位。テレ東「ガイアの夜明け」に出演した際、「ドクター中松さんができなかったことを我々がやる。リベンジしよう。」と発言、自身の目標が発明王ドクター中松であることを明らかにした

1993年3月、早稲田実業学校在学中にインディーズバンドSwitch Styleを結成し、ドラムを担当。7"EP(95年にCD化)をリリースする。
1995年、輸入レコード・CDの通販ビジネスを開始する。
1998年5月、有限会社スタート・トゥデイを設立。同時期にBMG JAPANからメジャーデビューも果たす。
2000年4月、有限会社スタート・トゥデイを株式会社スタートトゥデイに改組した。
2001年、バンド活動は停止し、経営者としてビジネスに専念し始める[3]。
2007年12月、株式会社スタートトゥデイが東京証券取引所マザーズに上場した。
2012年2月、株式会社スタートトゥデイが東証第一部に市場変更した。
2012年11月、公益財団法人 現代芸術振興財団を設立した。
2013年10月、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」の運営を開始した。
2016年、フォーブスが発表する「日本の富豪50人(Japan's 50 Richest)」で14位にランクインした。

Yusaku Maezawa

前澤友作

日本の実業家。
生誕 1975年11月22日(42歳)
千葉県鎌ケ谷市
出身校 早稲田実業学校

前澤友作の名言

とにかく二番煎じが嫌なんです。他の人と同じことをやっても仕方がない。

人生は一度きり。楽しくやった方がいいでしょう? それができていない最大の原因は本人が「楽しもう」としていないからですよ。

当社の一番の強みは、洋服が好きなスタッフが仲間同士でやりたい仕事していること。

ビジネスモデル自体はインターネットで洋服を売る「通信販売」で目新しいものではありません。他社との違いは、そこにかける情熱です。

僕は必ずしも経済的な成長だけが正解だとは思えない。経済成長を追うあまり、社内から不平不満や犠牲が出てしまうようではいけない。

悩んだ時には人の話に耳を傾ければいい。

思いやこだわりなど背景となる哲学が伝わるものがブランド力。

時計を気にしながら仕事に取り組むのではなく、時間を忘れるほど楽しみながら知恵を絞る方が良いものができる。

いい人が集まれば、いい事業ができます。すると、いい会社ができ、いい商品が提供できる。

いい人が集まれば、いい商品が提供でき、いい会社ができる。いい会社にはまたいい人が集まって、好循環が生まれます。

「カッコ良さ」とは何に対しても真面目で優しく、謙虚であることだと思います。

スタートトゥデイの企業理念は「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」と掲げていますが、私は企業経営をしながら世界平和を目指しています。

僕だって不安になるし、落ち込みもします。だけど多くの人が喜ぶ正しい商売をしているんだと思うことで、そうした不安を解消してきました。

自分たちでできることは、自分たちでする。これは当たり前のことだと思います。できないならば、ビジネスに取り入れることが間違いとさえ思います。

重要なのは、そのビジネスが何のために行われているのかということ。社会や人のためになっているかを、常に意識する必要があると思います。

基本から考えれば、解決策は見つかります。大事なときほど基本に立ち返れる人は強い。

ZOZOTOWNは通販事業のため、大きな物流センターが必要ですが、これは期間限定で借りているものです。借金をして自前で大きな倉庫をもって、何かあったときに周りに迷惑をかけてしまってはいけない。そう考えると、臆病というか慎重になります。でも、身軽でいるからこそいろんな挑戦ができるという面もあります。

「スタッフと家族の生活を背負っている」という考え方も、僕はとりません。そう考えると、かえって「経営者 対 従業員」という意識になってしまう。雇用者/被雇用者という関係が前提になってしまうのが、あまり好きではないのです。立場は違っても、楽しいときはみんなで楽しみ、つらいときはみんなで力を合わせて切り抜けるしかない。それが僕の基本的な経営観です。

僕自身は、どんな仕事でも楽しめるという自信があります。高校時代、建築現場の作業やスーパーのレジ打ちなど、学生がするようなアルバイトは一通り経験しましたが、僕はどれも楽しむことができました。荷物をひたすら積み上げる単純作業だって、頭の中で歌を歌いながらリズムに合わせて動くようにすれば、きっと楽しくなる。どうせ仕事をするなら、楽しむ方法をその都度考えれば楽しくなるし、時間もあっという間に過ぎていきます。自発性があれば仕事は楽しめます。

売上は二の次です。社員が楽しければ、おのずと売上が増え、利益が生み出されると信じています。その証明をこれまでもしてきたつもりだし、この先も続けていくつもりです。

マネジメント層には常々、部下を幸せにすることをお願いしています。部下が楽しそうに働いているか、働いていないかでマネジメント能力を見ています。

売る人、買う人、つくる人、みんながワクワクできるなら、そこはいつだって多くの人が集う活気あふれるサイトに自然となって生きますよ。

出店を断るブランドもあります。いい商品のみ取り扱うという軸はブレません。

みんなが「これが好きだから働く」という思いを共有していれば、スピードだ効率だと社員の尻を叩かなくても、自然と仕事は速くなります。

成長に限界って、必ず来るじゃないですか。永続的な成長なんてありえないと思ってるんです。上場企業を経営している人間がこんなこと言うと、怒られちゃうかもしれないですけど。

僕は子供のころからとにかく競争は大嫌いでした。だって、人と争うって楽しくないじゃないですか。ライバルがいたから力が余計に発揮できたという経験もないし、きっとこれからも競争とは無縁の人生でしょう。

これまでZOZOTOWNを好きと言ってくれる人を大切にしてきました。僕にとってお客さんはあくまで、同じ感覚を持った友達です。その友達に「僕はこれが好きだから、君も好きじゃないかな」と自然に勧めるのが、当社のサイトだと思っています。

会社はバンド、社員はメンバー。僕は創業以来ずっとそういう考え方です。一緒に同じ歌を歌えるか、それから仲間がその人をメンバーとして一緒に働きたいと思うか。そういう観点で採用しています。いまは約250名とかなりのビッグバンドになって、さすがに昔のように細部まで目は届きませんが、それでも統制はバッチリとれています。

社員のみんながスタートトゥデイをもっと楽しめる会社にする、そしてそれを世の中に広げていく。これが僕の働く目的かもしれません。きっとそうです。

会社の将来がいまの延長上にあるとは僕も思っていません。

何が生産性を分けるかといえば、それは集中力です。集まって集中して仕事をしてさっさと帰る。あるいは余った時間はみんなで遊ぶ。僕はスタートトゥデイをそういう会社にしたいのです。

ウサイン・ボルト(短距離走金メダリスト)がどんなに足が速いといったって、100メートル9秒台は切れません。逆に足が遅い人でも、15秒あれば走れてしまう。その差はわずか6秒。つまり、人間の能力にはそれほど差はないのです。

僕自身集中して仕事をするのは、3時間くらいなので、短時間集中がいいですね。本当のことをいえば、1日8時間働くのだって長すぎると思っています。野生動物を見てください。狩りをするのは一瞬で、あとは木陰で寝ているじゃないですか。それは裏を返せば、仕事は集中力が大事だということです。

「何のために働くのか」という部分を共有できていれば、とくべつ何かをというのはありません。

僕にとってお客さんはあくまで、同じ感覚を持った友達です。ここでいう友達というのは、僕個人ではなくスタートトゥデイの友達ということです。つまり、社員の幅が広がれば、それだけお客さんの幅も広がるということです。

人を集める秘訣は、自分たちがどれだけワクワクしながらサイトをつくれるかじゃないでしょうか。つくり手の気持ちというのは、絶対にそこを訪れた人に伝わります。服なんてどこでも買えるし、ECサイトもたくさんある中で、お客さんがわざわざZOZOTOWNを選んでくれるというのは、ここに来るとなんだか心が躍るような気分になるからだと思います。そして、それは僕らがそういう気持ちでつくっているからに他なりません。

当社の競合というと同じアパレルを扱うマガシークやスタイライフとよくいわれるのですが、意識したことはありません。僕らがやっていることの目的がそういうところとまったく違うと思っているので、競合といわれてもピンとこないですね。参考にするならアマゾンのような、他のEC業界で優れた物流システムを持つようなところです。

短期的な利益を得たいなら、競争を煽るほうが簡単です。でも、それでは会社の雰囲気が殺伐としてくるのが目に見えています。僕はそんな会社をつくりたくて創業したわけではありません。

「仕事を楽しもう」「カッコいい人になろう」という言葉は、競争を煽るより、よほどスタッフの心に響くし、会社にもいい影響をもたらします。社員が自分の働き方を考える引き金になるからです。

会社を大きくしようというような野心はあまりないのです。ただ、僕らの会社がメジャーになることによって世界がいい方向に変わるなら、大きくなることを躊躇する理由はありません。その場合も、基本はあくまで自然体です。そんな僕らを見て、自然体の会社が増えれば、世の中は絶対に良くなります。

採用時に、人は何のために働くのか、それを必ず問いかけ考えてもらいます。深く考えれば行き着くところはひとつのはずです。そして、そこに気づけた人にだけ社員になってもらっているので、理念の共有はそれほど大変ではありません。あとは日々の啓蒙活動ですね。それが社長の最大の仕事ですから。

「ZOZOTOWNに来た人にもっと喜んでもらう」というのが、僕と社員の共通したやりたいことで、ここは絶対にブレていないという自信があります。だから、僕は現場にどんどん裁量権を与えてしまいます。そうすると、彼らは僕がいちいち、「あれをしろ、これをやれ」などと指示を出さなくても、自分たちで「これをやりたい」という仕事を見つけてきます。それはそのまま僕や会社の望んでいることであって、しかもそれを彼らの一番パワーの出るやり方でやるのだから、これほど効率のいい仕事のやり方もないというわけです。

うちでいう「いい商品」とは、売れる商品ではありません。自分たちが愛情を込められるかどうかが、基準となっています。それは自分たちが好きじゃないものを売っても、いいサイトをつくれないし、言い広告宣伝も行えないからです。創業当時取り扱っていたのは3ブランドでした。その3ブランドは自分でもよく着ていたものです。お客さんの顔を見ながら商売はしない、という考えは当時から変わりません。

EC(電子商取引)を行う上で、4つの要素が重要だと考えています。「いい商品をそろえること」「その商品を引き立たせるサイトがあること」「集客のための宣伝活動を行うこと」そして「早く綺麗な状態で商品を届けること」です。ひとつだけが飛びぬけて優良でも、ひとつが欠けていれば駄目です。当社はこの4つの要素を、成長カーブに合わせてバランスよく配分してきました。

何でも揃っているというのも、我々の強みです。食品などの領域に広げる考えはありませんが、ファッションサイトの総合化を進めたい。直近ではコーチやナイキも出店しました。将来的には、ユニクロからルイ・ヴィトンまで、すべてを扱っていきたい。

人生はずっと続いていく。個人も、会社も自分の存在意義が何となくわかっていて、無理なく過ごしている。そんな社会が「カッコいい」って僕は思ってます。

会社の短期的な数字とか業績とか効率とかを見たら、実力主義にした方がいいのかもしれません。でも、僕がやりたいのは「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を」ってことなので。そういう状況を作るってことから逆算して考えると、いま、実力主義を経営に採用するっていうのは間違っているっていう判断なんですよ。企業が競争すること自体に精を出せば社員も社内で競い合うし、「カッコいい」っていう価値観の多様性なんて生まれるはずもありません。

お店の大小は関係ないんじゃないですか?デカいとか豪華だとかハードの部分じゃなくて、大切なのはソフトの部分。品質とかメッセージとか。だから、これからはメガブランドにも、メッセージが必要になってくると思います。もっとストレートで、わかりやすい何かが。

少しシビアな見方かもしれないけど、僕が本当にやりたいことは僕らを取り巻く社会システム、世の中のしくみが変わらないと、考え方として通用しない。だから、どっかで何か働きかけをしないと、僕が本当にやりたいことは出来ないなって思ってます。

いまは本当の意味でオシャレになってきてるんじゃないですか?服だって、人が着てるから、じゃなくて自分の感性で選ぶ傾向が強くなってますからね。

手段として狙ったというよりかは、上場については「やってみるか」っていうチャレンジの意味合いがありました。僕らのやってきたことを、世の中に問うというか。でも、上場した結果として、会社経営を取り巻く社会のしくみ、金融システムとか力学とかが見えてきたっていうのも事実なので。それが色々と勉強にもなっているので。上場を、目的を達成するための手段にできるかどうかは、これから問われるんでしょうね。

僕自身、楽しんで働きたいんですよ。人を蹴落として勝つよりも、人の役に立ち、お互い幸せな気持ちになるほうが重要じゃないですか。仕事もプライベートも充実してこそ、人生は豊かになるはずだし、そうした生き方がスマートでしょう。成果主義に背を向けて13年。こういう考え方でやってきましたが、おかげさまで業績は上がっています。

「応援したくなる会社」になることが目標です。

SNSではいろいろな評価をいただいていますが、なかには賞賛もあれば、批判もあります。それは当然だと思います。ただし、愛情のない批判や意見は、案外リツイートされませんから、自然に淘汰されています。だから、評判もとくに気にしません。もちろん、愛のある批判や意見はありがたいですから、謙虚に受け止め、再発防止に役立てたいと思います。

大事なのは商売ではないというのが僕の考えです。思いを伝え、共有することが大切です。いまはたまたまファッションを扱っていますが、本来の目的は世界を平和にしたい、愛を大切にしたいという思いを共有することです。

通販は安っぽいという従来のイメージを覆し、ECにセレクトショップの格好よさを持ち込んだことがスタート時点の勝因だと思います。その後、テレビやWEBを使った積極的なプロモーションで一気にメジャー化しました。しかもゾゾタウンは、規模が拡大しても格好よさを保つため、取り扱う商品の選別に気を使っています。その点では何でもありな楽天などとは違いますね。

当社では、物流にしてもシステムの構築にしても、極力アウトソーシングしません。会社の理念を理解してもらう時間を考えたら、自分たちで一から勉強してやった方が、結局は速いですから。

母親の手料理って、どんな高級レストランで食べる食事より美味しいじゃないですか。それは、子供に対する愛情が根底にあるからだと思うのです。ところが、いくら一流シェフであっても、母親の愛を一瞬で理解して料理の味に反映することはできない。結局そのシェフに説明するより、母親につくってもらった方が速いし、確かだということです。
【覚書き|アウトソーシングを極力行わないで自社で内製化している理由について語った言葉】

お客さんの言いなりになる必要はないですよ。よく、「お客様は神様だ」っていいますが、僕にはあの意味がわからない。ZOZOTOWNには売る人、買う人、創る人など、いろいろな立場の人がいて、僕はそのすべてが対等だと思っています。お客さんの意見にはちゃんと耳を傾けるし、不都合にはできる限り対処していきたいと思っています。でも、自分たちが気持ちいいと感じる仕事のペースはあるわけで、それが嫌なお客さんは、よそで買ってくれればいいのです。

すべての行動を1.25倍のスピードでやれば、時短(労働時間短縮)は簡単に成功します。

スタートトゥデイには人事考課制度がありません。こういった制度はあった方が楽です。上司が部下を説得するために、いいように使えるからです。ですが本来、上司と部下の間に信頼関係があれば、こうした制度は不要なはずです。こうした制度ひとつひとつが会社から人間性を奪っていくのです。

今期から昼ご飯を食べずに6時間、集中して働く体制に変えました。8時間労働に縛られ、ダラダラ働く習慣が世の中に蔓延していると常々感じていました。残業を減らそうという動きがありますが、そもそもネガティブで革新性がありません。無駄を省き、集中力を発揮すれば、3時間労働ですらいいと思っています。私たちは働き方そのものを変える会社を目指しています。

新しいワークスタイルは日本人が積極的に提案していくべきです。なぜなら、日本人は改善を最も得意とする国民だからです。日本人は協調性が高く、集中力があり、勤勉で思いやりもある。だからこそ、世界に先駆けて時短(労働時間短縮)に成功し、先進国の中でも群を抜いた労働生産性の高さを示したい。

叱るときは遠回しな言い方をしないようにしています。駆け引きをするのは嫌ですし、回りくどいと、間違って伝わることもありますから。ただ、多少のフォローはしますよ。あとでネチネチ言わずに、その場で終わらせますし、叱ったあとはそのまま終わらずに、最後にちょっと笑いを入れたりします。

叱ったとき遠回りに言おうが、フォローしようが、それが傷つく内容なら、傷つくと思うんですよ。皆、そんなにバカじゃないんですから。どんなにオブラートに包んだって、相手は察します。ストレートに言わない方が、余計に相手を傷つけることもあります。カッターナイフで1回ザクッと切るより、小さなすり傷をネチネチつける方が、治りにくくなるようなものです。

失敗に関してはあまり叱りませんが、道理の通らない行動はガツンと叱ります。たとえば、自分のミスを誤魔化したり、人のせいにしたりといった正義感のない行動ですね。怒鳴ることはしませんが、ストレートに言います。割とキツイ言い方をするかな。

「仕事、楽しんでますか?」と言われると、ドキッとしませんか?僕自身、いつも楽しめているかというと、そんなことはありません。仕事が楽しくない。そのことに気づくと、自発的に何かを考えようとします。スキーで初心者コースばかり滑っていると楽しくなくなるので、上級者コースに行くようなものです。新しい計画を提案しようとするかもしれないし、仕事が早く終わるように工夫するかもしれない。会社を辞めるという選択になるかもしれませんが、多くの場合は、会社にいい影響をもたらすと思います。

「仕事を通じてカッコいい人になろう」と言われると、サボっている人、ミスを誤魔化そうとする人、同僚が困っているのを見捨てて自分の仕事だけやろうとする人は、ドキッとするはずです。そして、自分の行動を改めようとするでしょう。

100人くらいになった時点で、スタッフ全員の顔と名前が一致しなくなってきました。いまでも、できるだけ多くのスタッフと直接話すようにしています。社内を歩き回って、気になったスタッフに声をかけたりします。週に1回は社内の誰かと飲みに行きます。悩み事を聞いて「お前、そんなことで悩んでるのかよ。ちっちぇえな」とか言っています(笑)。

昨日は、幹部に「何も発言しないスタッフを連れてくるな!」と怒りました。「そんなスタッフがいたら出ていけと言うから、そのつもりでいろ。会議なんだから発言しないと意味がない。そんなことは上司が指導すべきことなんだから」と。

子供のころから競争が本当に嫌いです。運動会の徒競走はいつも「なんでピストルのドン!で競争しなくちゃいけないんだ。バカげてる」と思っていました。その延長で、大人になっても、何でもかんでも競おうとする人を見ると悲しくなります。

「他社との競争に勝とう」とは、一切言いません。もちろん、スタッフ間の競争を煽ることなどあり得ません。会社の制度にもそれが現れています。給料は役職ごとに、ボーナスは全スタッフ、個人の業績に関係なく一律ですし、昇進の基準も、成績よりも、「周囲に慕われているか」「周りにいい影響を与えているか」ということを重視しています。

スタッフによく言うのは、「楽しんでる?」とか「仕事を通じてカッコいい人になろう」です。僕が理想とする会社は、利益至上主義の会社ではなく、「皆で仲良く楽しく働ける」「仕事を通じてカッコいい人を目指す」会社です。採用の時点でその価値観を強調するので、それに共感している人材しか入ってきません。一応、方向性を再確認するために、社員総会や社内報などで、そんなことを話しています。

いずれは商品開発から販売までトータルで手がけたい。世界の名だたる企業は、川上から川下まで同じ社内で取り扱っているじゃないですか。同じことをしてもしょうがないので、独自のやり方を検討している最中です。

私自身いつも何かを変えたい、もっと良くしたいと考えています。今はウェアに力を注いでいますが、今後もアパレル業界を活性化できるよう尽力していきたい。

業績が好調なのは、派手な広告やキャンペーンを極力控え、サイトの本質である良い商品を調達し、サイト上での訴求力向上に努めると同時に、注文が入ったらいかに迅速にお客さまの手元に届けるかといったECサイトの基礎体力とも言うべき部分に原点回帰したのが要因。

儲けとか勝ち負けに重点を置かないほうがいいと思うんですよね。僕の幸せの大部分は、人の幸せが占めています。じゃあ、どうやってまわりの従業員やスタッフ、その先のお客様や取引先、株主を楽しませたり驚かせることができるのか。それを考えてやってきたら結果的に儲かっていたという感覚なので、これからもそれでやっていきたいなと。

勤務時間を6時間にすると、仕事の効率も上がります。みんな責任感があるので、今まで8時間とか10時間かけていたものを6時間でやろうと集中して取り組んでくれます。

本社が幕張なのは、僕が千葉県生まれの千葉県育ちなので、千葉でやりたいなと。そもそも東京があまり好きじゃないんです。ゴミゴミしているし。なんか競争心が強い人が多いじゃないですか。

僕は競争が嫌いです。うちの基本給とボーナスは、全従業員一律。成果報酬にして仲間同士で競い合うより、楽しく働けますから。

かつては競争がないと人はさぼるとか、企業は手を抜いて傲慢になるということがあったのかもしれません。でもいまは競争するより協調したほうが、経済合理性がある。競争によって刺激されなくても、みんなお客様にとって便利なもの、新しいものを自発的に生み出すマインドになっている気がします。

ブランドの方々は、「自分たちはカッコいいものをつくっているのだから、できるだけカッコいい売り場で売りたい」という思いがあるようです。

ショップはメーカーさんの思いをお客様に伝える中継点なので、僕たちがメーカーさんと同じ思いを持っていないと、お客様に届かない。うちが信頼されているのは、おそらくそこの部分じゃないかと。

僕の持論ですが、服のセンスがある人は感受性が豊かで、自分のことをよくわかっています。だからこそ自分に似合う服を選べるわけです。そして、自分のことを知っているかどうか、感受性が豊かかどうかは、どんな話からでもわかる。

教育はあまりやってないです。うちは分厚いマニュアルを用意するより、背中を見て勝手にやってくださいという放任主義です。

うちは一昨年の5月から、9時出社で午後3時に終わる「6時間労働制」を始めました。仕事は短時間で集中して終わらせて、もっとよそで学んだり、遊んだほうがいい。自由な時間が増えて、趣味や家族とのコミュニケーションに使ってもらい、そこから得たものを仕事で発揮してもらえば、会社にとっても有益じゃないですか。

僕たちのところでしか買えないブランドがあることが大きい。今、2000ブランド以上を取り扱っていますが、まだ半分以上が公式ショップとしては楽天さんで買えないと思います。

自分たちの手で作業を行うと、商品への愛着が深まるという利点だってあります。だから逆に、アウトソーシングを重視している企業に聞きたいんですよ。自分たちでできることを、なぜ外部に任せるのかと。

メーカーさんはものづくりに非常にこだわりを持っていて、作ったものの置かれる環境に対する意識が非常に高いです。そのメーカーさんにとって一番良い環境を追求した結果、現在のような「街」をモチーフにしたサイトになりました。

何年後に何をしていたいからこうしようとは思わない。いつもやりたいことをその時にやっていたら、プロのミュージシャンにもなったし、会社も出来上がった。

高校を卒業した後はアメリカへ音楽遊学したのですが、帰国後、アメリカで購入してきたCDを友達に販売してみると、大好評だったのです。自分の好きなものを同じように好きだと感じる人達がいる。それがとても嬉しくて、1995年に輸入CDのカタログ通信販売を開始しました。それが創業のきっかけだったのです。

音楽活動と会社経営を両方経験して思ったことは、どちらもリズムが一番大切だということです。楽曲でもサビやAメロ、Bメロ、イントロとあるように、経営にもリズムがあります。そのリズムをいかに崩さず、流れに乗るか。そこを意識して経営をしています。

2000年当時には、洋服をネットで販売することは常識外れとされていました。私は経営の面白さは常識との戦いだと思っていますが、この分野に挑戦している人が少なかったからこそ、「誰もやっていないなら私がやる!」と火が付いてしまったのかもしれません。

他社はネット販売を始めたいと考えているアパレルメーカーに声を掛けていました。つまり、商品を供給してくれる見込みがあるブランドに交渉していました。しかし、スタートトゥデイの場合は、絶対に相手にしてくれないだろうけど、お客様の需要があるブランドや自分たちの好きなブランドに話をしに行きました。それがスタートトゥデイの特長であり、差別化に繋がったのかもしれません。

スタートトゥデイがしていることは、誰も考えない、常識外れなことを「想像」し、それを実際に社会に体現して「創造」することの繰り返しだと考えているので、その2つを合わせてZOZOという響きは面白いと思い決めました。

会社設立後3年目まではミュージシャンと社長という2つの顔がありました。その後経営者の道を選択しました。自分の決断に後悔はありません。音楽活動は曲を作り、アルバムを出すと言う繰り返しでルーティンワークになっていましたが、企業経営は事業が大きくなるにつれ、関わる人も増え、何よりも未知の世界という期待感があり、魅力がありました。

楽しく働くためには、会社の環境づくりはもちろん大事です。だから6時間労働をはじめとして様々な仕組みをつくっているのですが、一番大事なのはスタッフ一人一人の自発性を引き出すことだと思っています。

仕事がつまらなくなってしまう人というのは、受動的になっていることが多いのではないでしょうか。僕はよく、会社の中を歩き回ってスタッフの様子を見ます。すると、どうもつまらなさそうにしているスタッフがいる。そういう人はたいてい「言われたことをやる」受け身の姿勢になっているんですね。受動的な人は別に意欲がないわけではなく、真面目だからこそ、そうなってしまうんです。そういう人に話を聞くと、「上司に喜んでもらいたい」「チームに貢献したい」という答えが返ってくるんです。「期待に応えたい」という思いが、「言われたことをちゃんとやる」という受動性につながってしまうのです。

放っておくと受動的になるのは当然。でも、それでは仕事が楽しくなくなります。だから僕は、「楽しくやろう」「自分の努力次第で仕事は楽しくなるんだ」というメッセージを伝え続けるのです。

僕は決して言葉の多い経営者ではないと思います。スタッフ全員の前で話すのは、年二回程度でしょうか。朝礼にも出ないし。その代わり、社長や上司が自分の行動でメッセージを伝える、つまり「背中を見せる」ことは大事だと思います。

僕は毎日、楽しんで生きています。だからつまらなさそうに働いている人がかわいそうだし、そういう人を見ているのがつらい。みんな生まれてきた瞬間には輝いているんですよ。でも、歳を重ねると徐々にくすんでいってしまう。それが悲しい。その原因が社会のシステムや経済にあるとしたら、企業人として何かできることがあるのではないか。僕が自分の会社で働き方の変革に取り組んでいるのは、そんな思いからです。

働き方について考えるとき、まず前提となるのは「誰でも幸せになりたいはずだ」ということです。「幸せになりたい」という目的があって、そのなかで会社で働くことはどういう位置づけになるのか。そこが消化不良のまま、なんとなく生活のため、お金のために働いている人が多い。単に、「みんながそうしているから」と会社に勤めている人もいるでしょう。

寝ている時間が8時間だとすると、起きている時間の半分を過ごす場所が会社であるわけです。人生の半分を費やす会社と、そこでの仕事について消化不良のまま、納得できないままで働くのは、つまらなくなっても無理はないですよね。

僕は、就職セミナーや会社の説明会で必ず学生に問いかけます。「働くというのはそもそもどういうことだと思いますか?」「何のために働くんですか?」「なんとなく就職活動していませんか?」と。「自分にとって幸せな働き方とは?」「楽しく働ける会社とは?」というのは、その次のステップとして考えるべきだと思うんです。

他人に迷惑をかけてはいけないとは思います。だから大きな借金をする経営は僕には向いていないですし、いまの事業形態は何かあった場合でも迷惑をかけないようになっています。

社員の皆には「楽しくやりなよ」と常日頃から言っています。時計を気にしながら仕事に取り組むのではなく、時間を忘れるほど楽しみながら知恵を絞る方が良いものができる。

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