個人面談で、私は次のようなことを聞いています。
「前の上司自身の良かったところ、悪かったところを聞かせてくれる?」
「前の上司の仕事のやり方で、良かったところ、悪かったところを聞かせてくれる?」
この質問をすると、いろいろな答えが返ってきます。
「前の上司は私たちの話をよく聞いてくれた」
「前の上司は気分屋で、機嫌がいいときと悪いときの差が大きくてつきあいにくかった」
「前の上司は、仕事を任せたと言いながら、けっこう口出ししてきて、やりにくかった」
「前の上司は、自分の都合で緊急ミーティングを召集するので、予定が狂って困った」
部下というのはさまざま思いを抱えながら、仕事をしているものです。
さて、この話を聞いて、「そうか、それは大変だったね。私は気をつけよう」と答えるわけではありません。
部下の話を聞くというのは、同意するという意味ではありません。
あくまでも確認をしているということを覚えておいてください。話を聞いたら、部下たちに「では、よくなかった部分、仕事上でやりにくかった部分をどのように変えたら、よくなると思う?」と尋ねるのです。
「ここがダメ」「これはやりにくい」と言うだけでは、建設的な話し合いとは言えません。個人面談は、部下たちにガス抜きをさせることが狙いではないのです。たとえば、上司が緊急のミーティングを召集して困るという件であれば、「せめて、当日の朝礼のときにミーティングを行なう旨を伝えて、参加できない人の理由を聞いてもらえると助かります」といった答えが返ってきます。
もちろん、上司として部下の提案を受け入れられるのかどうかは、会社、仕事内容、状況など、いろいろな事情によって異なります。でも、それが可能だと判断できるのであれば、「では、私はそうすることにしよう」と答えればいいのです。
部下の申し出を受け入れるにしても、受け入れないにしても、まずはじっくり話を聞け