INPACT 上司のルール No.34

物事は三つの視点でとらえろ

「課長!○△商事の商品は単価が一〇〇円ですが、△□物産は単価が八〇円なので、仕入先を○△商事から、△□物産に変えましょう」

「そうだな、安いほうにすぐ切り替えよう」 

こんな会話で、すぐに決定を下してしまうとしたら、上司としては、ちょっと思慮に欠けるとは思いませんか。

もちろん、仕入れ値は安いに越したことはありません。しかし、取引先を決めるならば、その会社や倉庫の場所によっては運送費が違うでしょうし、そもそも商品の品質に差があるかもしれません。また、商品を安定供給してもらえるようなルートをしっかりと持っているのか、あるいはすぐに経営が傾くなんてことがないような経営状態を維持しているのかなど、さまざまな点を考慮すべきです。

要するに、上司は多面的、長期的な視点で判断することが必要なのです。物事を一方だけから見ていると、得てして重大な見落としをしてしまいがちです。多面的に見る意識を持っていれば、想像もしなかった複数のメリットを発見したり、巧妙に隠されたデメリットの存在に気づいたりします。

そのぶん、メリットやデメリットをきちんと考慮して、的確な判断ができるようになるのです。また、目先の些細なことにとらわれていると、後々大きな痛手をこうむることもあるので、時代の流れ、業界の動きなども考慮した長期的な視点は不可欠です。そして、上司は具体的な考え、表現をすることも大切です。

部下から報告を受ける場合もそうです。「○△商事より、△□物産のほうが安いので、そっちがいいと思います」という報告は、具体性に欠け、物事の本質が見えていません。話を聞くときでも、話をするときでも、具体的でなければ、説得力に欠けていて、実際の行動に移すこともできません。

長期的、具体的、多面的という三つのキーワードをぜひ覚えておいてください。この三つを意識して考えていけば、いろいろな発想が生まれ、どんな問題でも打つ手が必ず見つかるものです。

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